どぅーちゅいむーにー

これ、Twitterでよくね?という日々の記録かも

遠い記憶

たしか小学校1年生。

隣の小学校の校区にあるアパートの一室。小学校高学年の兄が通っていたピアノ教室に自分も今日から通う。

アップライトピアノの前に座り、右手を鍵盤に置く。ド、レ、ド、レ、ド、レ、ド、レ、ドー。バイエルの1番。初めてのレッスン。初めての演奏。いや、保育園でカスタネットを鳴らしたことはあるか。でも、叩くは演奏になるのか。まぁ、そんな細かいことは気にしない。

小学生になって学校まで歩いて通うようになり、自分の世界は確実に広がったはずだけど、そこはクルマに乗らないと行けない遠さの場所だった。クルマで行く距離にある見知った親戚のお家でも、美味しいものを食べに行くレストランでもない。ある意味普通の場所だけど、知らない場所。

でも、そこに通ったのは両手で数えられるくらいだったと思う。ほどなくしてそのピアノ教室がおうちから歩いていけるところに引越してきた。近くとはいえ小学校低学年の子どもが歩いて通うにはちょっと遠かったけど。新しい教室は戸建てになった。前の教室は先生の生活空間と一体化していたけど、新しい教室は先生の生活空間と教室がきちんと分けられていた。

アパートのピアノ教室、玄関から入ったら広がっているリビング、小部屋に置かれたアップライトピアノ。最初の頃に少ししか通わなかったはずだけど、40年近く経った今でもまぶたを閉じればあのアパートのピアノ教室の雰囲気を思い出せる。

もちろん、その後何年も通った新しい教室は鮮明に覚えているし、思い浮かぶ場面もたくさんある。古い教室の思い出はほぼ上に書いたことがすべてだ。でも、思い出すたびにとてもノスタルジックな気持ちになる大切な柔らかい遠い記憶。

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ちょっと思いついたのでつらつらと書いてみた。初めて弾いたピアノはドレドレドーっていう記憶だったけど、バイエル1番をちょっと調べたらリピートを除けば合ってたことに自分でもびっくりした。

余談。

就職で上京して3年目くらいのころ、会社のオフィスの近くでピアノの先生にばったり会ったことがあります。先生のお子さん(といっても自分より年上)が住んでるので会いにきたとか。

東京でまさかまさかでほんとにびっくりしました。

先生お元気かなー。

写真。

2014年に行った豊島に当時あった塩田千春さんの『遠い記憶』(2020年に撤去されたので今はもうありません)

初めての電動アシスト自転車(レンタル)、いい天気で散策は気持ちよかったなー。

おわり。

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